嚥下の基礎知識

嚥下のメカニズムから
嚥下食に求められる物性、
とろみやミキサー食の作り方まで、
嚥下の基礎をわかりやすく解説します。

とろみ材の選び方~種類・特徴をわかりやすく解説~

嚥下障害だから「とろみ材でとろみをつけて」といわれたもののどんなとろみ材を選べばよいのかわからない・・・
そんな方に、とろみ材の基本から選び方のポイントまでわかりやすく解説します。

嚥下障害では
なぜとろみが必要なの? 

嚥下障害では、食べものを飲み込む際に、気管に蓋をして食道へ送り込む動作がうまくできず、食べものや飲みものが気管へ入り込む「誤嚥」が起こりやすくなります。
特にサラサラした液体は、口の中でまとまりにくく、のどへすばやく流れ落ちるため、飲み込みにくい食品と言われています。
液体にとろみをつけることで、まとまりやすくなり、のどをゆっくりと通過します。これにより、飲み込むタイミングを合わせやすくなり、誤嚥のリスクを減らすことができます。

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嚥下障害ではなぜとろみが必要なの?

とろみ材とは? 

とろみ材とは、液体に適度なとろみをつけるための食品です。
嚥下障害の方にも飲み込みやすい介護食や飲みものづくりに欠かせません。
片栗粉でも「あん」のようにとろみをつけることはできます。
しかし、片栗粉で作ったとろみは、唾液中の「アミラーゼ」という酵素によって分解され、食べている途中でサラサラとした状態になってしまいます。
一方で、市販されているとろみ材の多くは唾液の影響を受けにくく、食事の最後までとろみを保つことができます。

とろみ材

また、片栗粉は加熱して使う必要がありますが、とろみ材は加熱せずに使用でき、
液体に加えてよく混ぜるだけで簡単にとろみをつけることができます。

とろみ材の種類と特徴

とろみ材にはさまざまな製品がありますが、主な原材料によって特徴が異なります。
とろみのつき方や見た目、味への影響、時間が経ったときの安定性などに違いがあるため、使用する方の状態や用途に合わせて選ぶことが大切です。
まずは、とろみ材の主な種類と特徴をみてみましょう。

種類 特徴 注意点
デンプン系
  • ・食材の種類にかかわらずとろみがつく
  • ・唾液中のアミラーゼの影響を受け、とろみが弱まる
  • ・べたつきが強い
  • ・添加量が多い
  • ・味や見た目に影響しやすい
グアーガム系
  • ・少量でとろみがつく
  • ・白濁しやすい
  • ・糸を引いたようなとろみ
  • ・粘度が安定するまで時間がかかる
キサンタンガム系
  • ・べたつきが少ない
  • ・濁りが少なく、素材の見た目を損なわない
  • ・味や香りへの影響が少ない

とろみ材選びのポイント

現在市販されているとろみ材は、キサンタンガム系のとろみ材が主流です。
病院や介護施設でも広く使用されています。製品によって、とろみのつき方や使い勝手が違うため、とろみ材を選ぶときは、次のチェックポイントを参考にしてみましょう。

とろみ材を選ぶ際のチェックポイント

  • ダマにならず、すばやく溶ける
  • お茶、味噌汁、牛乳、栄養補助飲料など幅広い食品に使える
  • どんな食品にも同じ量でとろみがつく
  • 冷たくても温かくてもとろみの状態が大きく変わらない
  • 時間が経過してもとろみの状態が変化しない
  • 味や香り、見た目を損なわない

とろみ材を選ぶ際のチェックポイント

とろみ材選びは特別用途食品「えん下困難者用食品」のマークを目印に

全てのとろみ材を試すことは難しいため、とろみ材選びに困ったときは、消費者庁から特別用途食品 えん下困難者用食品 とろみ調整用食品の表示許可を取得している製品を選びましょう。とろみ材のうち、とろみの状態や性能の要件をクリアしたものだけに表示が許可されています。

特別用途食品 えん下困難者用食品 とろみ調整用食品とは?

「えん下困難な方に適した食品」と消費者庁から表示許可を得ている食品です。
「えん下困難者への使用実績があること」が基準の1つであり、それ以外にもさまざまな基準が設けられています。

消費者庁許可 えん下困難者用食品

●許可基準(一部)

  • ・添加量による粘度変動が小さい
  • ・どの温度帯でもダマになりにくい
  • ・時間が経っても粘度が変わらない
  • ・アミラーゼによる粘度低下をおこさない
  • ・温度帯による粘度変化が小さい

とろみ材の特徴を知り、
自分に合った製品を選びましょう!
特別用途食品 えん下困難者用食品のマークを目印に。

ソフティアS(えん下困難者用食品 とろみ調整用食品)
ソフティアS(えん下困難者用食品 とろみ調整用食品)
嚥下困難な方に適したスタンダードタイプのとろみ調整用食品。
液体の種類を選ばず、同じ量で同程度のとろみをつけることができます。 許可表示:本品は、えん下を容易にし、誤えんを防ぐことを目的として液状食品(水やお茶など)にとろみをつけるためのもので、えん下困難者用のとろみの調整に適した食品です。
※医師、歯科医師、管理栄養士、薬剤師、言語聴覚士等の相談指導を得てご使用ください。
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