嚥下のメカニズムから
嚥下食に求められる物性、
とろみやミキサー食の作り方まで、
嚥下の基礎をわかりやすく解説します。
やわらかい食べものの代表格であるお粥は、嚥下食としてそのまま使用することができると思っている方も多いのではないでしょうか?
アクリル板を使って、お粥のべたつきを比較してみると、お粥、ミキサー粥、とろみをつけたミキサー粥は、いずれもアクリル板にべったり張り付いて残留しているのがわかります。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会が作成した嚥下調整食分類2021 では、コード1jやコード2のお粥は、でんぷん分解酵素(アミラーゼ)でべたつきを抑え、ゲル化材を使ってゼリー状にする必要があると記載されています。
ミキサーにかけただけのお粥は、糊状となってしまい適切な物性ではないのです。ミキサー粥にとろみ材でとろみをつけてもべたつきを抑えることはできないため、適切とは言えません。
お粥を食べていると、だんだん水っぽくなって食べにくそう…出てきた水を捨てている…ということはありませんか?
お粥の“離水”は、お粥の主成分であるでんぷんが、私たちの唾液に含まれているでんぷん分解酵素(アミラーゼ)によって分解されることで起こります。
ニュートリーが実施した医療・介護従事者へのアンケートでは、約半数の方がお粥の“離水”にお悩みを感じています。
お粥についてのお悩み
【調査概要】調査名:学会分類(主食)を徹底解説セミナー セミナー後アンケート/調査期間:2021年5月14日から2022年3月25日/対象:学会分類(主食)を徹底解説セミナー参加者/調査方法:WEB/回答数:594件/調査主体:ニュートリー株式会社
嚥下調整食分類2021 のコード3のお粥は、この“離水”に配慮する必要があると記載されており、次の3つの対処法が挙げられています。
酵素入りゲル化材を使った簡単!離水対策
酵素入りゲル化材の中には、お粥を炊く時に一緒に入れて炊くだけで、離水に配慮したお粥が作れる製品があります。簡単に離水対策ができるためおすすめです!
酵素入りゲル化材を使って、飲み込みにくいお粥を
飲み込みやすい嚥下食に調整しましょう!