嚥下の基礎知識

嚥下のメカニズムから
嚥下食に求められる物性、
とろみやミキサー食の作り方まで、
嚥下の基礎をわかりやすく解説します。

嚥下食について知ろう!

嚥下食というとどんなものを思い浮かべますか?

写真のように料理を細かく刻んだ“きざみ食”を思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

STOP!実は・・・きざみ食は嚥下障害の方には
飲み込みにくい食形態と言われています!

ニュートリーが実施した医療・介護従事者へのアンケートでは、「バラけてしまい食べにくい」「誤嚥が心配」など、約8割の方が口の中でまとめにくいきざみ食にお悩みを感じています。

きざみ食についてのお悩み

きざみ食のお悩みについての円グラフで、誤嚥が心配50.1%(うちバラけてしまい食べにくい32.1%)、食介助しにくい7.5%、他10.3%

【調査概要】調査名:学会分類(食事)を徹底解説セミナー セミナー後アンケート/調査期間:2021年4月27日から2022年3月29日/対象:学会分類(食事)を徹底解説セミナー参加者/調査方法:WEB/回答数:729件/調査主体:ニュートリー株式会社

日本摂食嚥下リハビリテーション学会が作成した嚥下調整食分類2021では

  • きざみ食には中間のとろみあるいは濃いとろみ程度のあんが必要
  • 刻んだものの大きさではなくかたさが重要

これに該当しないものは、嚥下調整食として適切ではないと明記されています。

ポイント!バラけやすいきざみ食はゲル化材を使ってまとまりのある嚥下食にしましょう!

お茶ゼリー、果汁ゼリーの活用法

飲み込みが難しい方の水分補給に使用するお茶ゼリーや果汁ゼリーは、ゲル化材を使って作ることができます。
ゼリーの物性が、特別用途食品えん下困難者用食品許可基準Ⅰ相当であれば、嚥下調整食分類2021のコード0j(嚥下訓練食品0j)から使用することができます。
コード0jのゼリーは、均質で、付着性(べたつき)が低く、凝集性(まとまりやすさ)が高く、硬さがやわらかく、離水が少ないものであり、スライス状にすくうことが容易なものとされています。

ゼリーをスライス状にすくう方法 スライス法とは?

スライス状にすくうことで、そのまま飲み込むことができる適切な食塊状となり、そのまま飲み込むことで咽頭残留いんとうざんりゅうや誤嚥を防ぐことができます。

スライス法

  • スライス法①

    ゼリーを半分に切ります

  • スライス法②

    スプーンを5mmほどずらし、まっすぐ差し込みます

  • スライス法③

    そのままゼリーをすくい取ります

ゲル化材を使って、飲み込みにくい食品を
飲み込みやすい嚥下食に調整しましょう!

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